24 Aralık 2016 Cumartesi

黄金の玉と姫 (Altın Toplu Sultan)

 遠い昔のことです。

あるスルタンに 3 人の息子と 3 人の娘がおりました。
スルタンは死 ぬ間際、子供たちに遺言を残しました。
「アッラーの名のもとに、これからここを最初にたずねてきた者に、
その者がだれであ ろうと娘たちを順に嫁がせるように」

  そしてある日、ぼろぼろに破れた服を身にまとった 90 歳の老人がやってきて、
アッラ ーの名のもとに、長女との結婚の許可を男兄弟たちに求めました。
長男と次男は、
「無理です、こんな男にあの子をやれるわけがないでしょう」
 と言いましたが、末の王子は、
「これは父上の遺言だったはずです。ぼくはもう彼女を彼に連れて行きましたよ、彼ら はもう行ってしまいました」
 と言いました。
そうして長女はその老人のもとに嫁いでしまったのです。


  しばらくしてから、さらに年を取った老人がやってきて、アッラーの名のもとに次女に求婚しました。長男と次男はまた許可を出しませんでしたが、年少の王子は、
「これは父 上の遺言です」
といって次女もこの老人に嫁がせました。


 それからまたしばらく時がたってから、さらに年を取った老人がやってきて、
アッラー の名のもとに三女に求婚しました。
年長の王子は
「無理です。やれません」
と言いました。 末の王子は、
 「父上は死ぬ間際に遺言しましたよね。彼の意思を実現させなければなりません」
 といい、年少の娘をその男に嫁がせました。


 ある日、末の王子は夢の中で満月のように美しい娘を見ました。
そして一目で惹かれて しまいました。夢の中で、その娘の絵を手渡されました。
王子は目を覚ますと、“どうす ればあの娘を手に入れることができるだろう”と考え始めました。
そして決意をし、馬に 乗って旅に出ました。

 遠くへ遠くへと足を進めました。山を越え、谷を越え、半年ほどの月日が流れました…

 ある日、疲れに耐えられず、ある泉のそばで馬を木に結び、自分はその木の下に横になって
眠りにつきました。
丁度そのころ、その国の娘たちもその泉に水を汲みにやってきていました。
木の下に、まるで太陽のような顔をした青年が寝ているのを見て、スルタンの奥 さんに知らせに行きました。
その国は巨人の王の国でありました。スルタンの妻が泉にや ってきて、その王子を見ました。
その王子はスルタンの妻の本当の弟でした。なんとこの 王子の年長の姉と結婚したのがこの国の巨人の王だったのです…


 さて、王女は弟を宮殿に 連れて行くよう命じました。王子は目を覚ますと、お姉さんが目の前にいるのを見て驚き ました。
王女は、 「あなた、ここに何の用があるの?」
と言いました。
王子は、夢で美しい娘を見て恋に落ち、彼女を探すために旅に出たのだと 説明しました。
懐からその娘の絵を出して見せました。すると王女は言いました。
「あなたの義兄さんは巨人の王なの。今晩帰ってくるから彼に聞いてみましょう。
さぁ来 なさい、とりあえずあなたを隠さないと。義兄さんの気に障るかもしれないから」
そして王女は王子を隠しました。


 夜になり、巨人の王が宮殿に戻ってきました。まだ宮殿 の中に入るか入らないかという時に、
 「人間のにおいがするぞ。さあ言うんだ、ここにだれがいる?」
 といいました。王女は、
 「もちろん私の親戚、知り合いがいるに決まっているでしょう。
 彼らのうち誰かがきたのよ、きっと…もしそうだとしたらあなた、どうするつもり?」
 「もし、長男が来ていたなら一飲みしてやっただろう。年少の王子であるなら、
  わしの頭 の上にさえ場所はあるぞ」
 「ほら、一番下の弟が来たのよ」
 と言って彼を棚から出しました。王子はすぐに巨人の王の手にキスをし、
なぜやってきたのかを彼に説明しました。巨人の王は言いました。
「わしは 100 年もの間、この国で王座にいるのだ。これだけの土地があるが、
 このような 娘は見たこともなければ聞いたこともない。おまえをわしの土地の外へと出してやる。そのあとはお前に干渉しまい。おまえにアッラーの助けがあるよう」
と言いました。そして王子に巨人の呪文を教えました。
この祈りの言葉をいえば、人は巨人になれるといいます。
そして王子を抱え、自分の土地の果てるところまで彼を運び、
「おまえの望みが叶えられるよう」 と言って、抱きしめました。

  王子は旅を再開しました、そして進み続けました。
そして再び、疲労に耐えきれなくなり、泉のそばで馬から降りました。
馬を木に結び付けて横になり、眠りにつきました。

その国の娘たちが泉に水を汲みにやってきました。
木の下に、まるで月のような顔をした青年 が寝ているのを見て、スルタンの奥さんに知らせに行きました。
王女がやってきてその王子を見ました。
その王子はスルタンの奥さんの本当の兄弟でした。
そしてすぐに弟を宮殿 に連れて行くよう命じました。
王子は目を覚まして向かいに真ん中のお姉さんがいるのを みて喜びました。
王子は、その姉にも夢で美しい娘を見て恋に落ちたこと、そして彼女を 探すために旅に出たのだと説明しました。
王女は、 「今晩、義兄さんが帰ったら言ってみましょう。でももしかしたらあなたに悪いことをす るかもしれないから、とりあえずあなたを隠しましょう」
 と言い、王子を棚に隠しました。
なんとその国は蟻の王の国だったのです。
真ん中の姉は この蟻の王のもとに嫁いだのでした。

 夜になり、蟻の王が宮殿に戻ってきました。すると妻に、
「人の肉のにおいがするぞ。この宮殿にだれが来た?」
 と言いました。王女はこう言いました。
 「それは私の親戚か知り合いでしかないでしょう。彼らのうち誰かが来ていたらどうする っていうの?」
蟻の王は、
 「年長の王子であれば、二つに裂いて食ってやる。次男が来れば、バラバラにして食って やる。一番下の王子であれば、わしの頭の上に場所をやろう」
と言いました。すると王女は、
 「一番下の弟がきたのよ」
 と言って、王子を棚から出しました。
王子は、蟻の王に夢で美しい娘を見て恋に落ちたこ と、そして彼女を探すために旅に出たのだと説明し、娘の絵を見せました。
蟻の王は、
 「わしは 200 年もの間、これだけの土地を治めているが、こんなに美しい娘は見たことも なければ聞いたこともない」
 と言いました。そして、王子に蟻の呪文を教えました。
これを唱えたものは蟻になるのだ といいます。
そして、王子を抱え、彼の国の国境まで運び、「さらばだ」と言って去って いきました。
王子は旅をつづけました。
そして再び疲労を感じ、ある泉のそばにやってきました。
馬 を木に結び付けて横になり、眠りにつきました。
この国の娘たちが泉に水を汲みにやって きました。
木の下に、日の光のように美しい青年が寝ているのを見て、スルタンの奥さんに知らせに行きました。王女がやってきてその王子を見ました。
その王子はスルタンの奥 さんの本当の弟でした。
そしてすぐに弟を宮殿に連れて行きました。
王子は目を覚まして 向かいに一番下のお姉さんがいるのをみて、喜びのせいでもはや何をすればいいかわから ないほどでした。
王女は、 「あなた、ここで何か探し物をしてるの?」 と聞きました。
王子は今まで起こったことを一つ一つ説明しました。
夢で見た娘に恋におち、旅に出たと説明しました。
王女は、
「夜になって、あなたの義兄さんが帰ってきたら聞いてみましょう。もしかしたら、彼は この子の居場所を知っているかもしれないわ」 と言いました。
そして、
 「でももしかしたらあなたに悪いことをするかもしれないから、とりあえずあなたを隠し ましょう」
とも言って、王子を棚に隠しました。
この国はナイチンゲールの王の国であり、王子の3 番目の姉はこの王の妻となっていたのでした。 ナイチンゲールの王は毎晩宮殿に戻ると、窓の前にとまり、鳴くのだそうです。
また王 女には 40 着ものドレスがあるそうです。
その晩に王女が着ているドレスを彼が気に入れ ば、ナイチンゲールの姿から、本当に美しい青年へと姿を変え、妻の隣に行くのだという。
 もし、王女のドレスが気に入らなければ、どこかへ飛んでいってしまい、6か月から一年 の間、姿を見せないのだそうです。
 
 夜になり、ナイチンゲールの王がやってきました。そして窓の枠にとまり、鳴き始めま した。
そして、 「ここに人間がいるだろう。だれが来た?」と聞きました。
王女は言いました。
「もちろん私の親戚、知り合いの誰かがいるに決まっているでしょう。
彼らのうち誰かが きたのよ、きっと…もしそうだとしたらあなた、どうするつもり?」
王は言いました。
 「一番上の王子だったら、私は声を無くしてしまう。生涯二度と鳴くことができなくなっ てしまうだろう。真ん中の王子が来ていたら、私はまた飛び去ろう。ここに戻ってくるなら 40 年後、もしくはもう二度と戻らないかだろう。年少の王子であれば、お前の今晩の ドレスがどんなものであろうと、すぐに走ってお前のそばに行くよ」
すると王女はすぐに棚から王子を出して、 「ほら、来たのは一番下の弟よ」 と言いました。
ナイチンゲールの王は妻のドレスを見ずに人間の姿になり、中へ入りまし た。
王子は義兄さんの手に何度もキスし、呪文を唱え、ナイチンゲールの姿になり、娘の庭 に飛んでいきました。

 そのころ娘は奴隷たちと一緒に風にあたるために庭に出てきていま した。
そして、目の前にいる美しいナイチンゲールを目にしました…
その鳥を気に入って 捕まえようとしました。
ナイチンゲールは飛び回った後に、娘の腕の中に身を預けました。
娘はナイチンゲールを捕まえて金の鳥かごに入れ、寝台の端につるしました。
それから毎 晩、ナイチンゲールは鳴き続けました。
ある夜のこと、娘が寝た後、ナイチンゲールはかごから出て祈りの言葉を唱えて、依然 のような青年の姿へと戻り、娘の腕の中へと入りました。
そして髪や頭をくしゃくしゃっ と撫でて、娘が目を覚ます前に、また祈りの言葉を唱えてナイチンゲールの姿へと戻り、 かごに入りました。
翌朝、娘は目をさまし、髪の毛がぐしゃぐしゃになっているのをみて驚きました。
次の夜もナイチンゲールは同じいたずらをしました。
娘は朝になって目をさますと、また 髪の毛がくしゃくしゃになっているし、寝床も散らかっているし、さすがに変に思いまし た。
三日目の夜、娘は寝たふりをしました。ナイチンゲールは娘の腕の中に入りました。
娘 はとなりに満月のようなこの青年を見つけました。
なんと、娘もこの青年を夢で見ていて、 彼に恋に落ちており、彼との出会いを待っていたのです。王子の腕をとり、
「あなたは人かまぼろしですか?」 と言ました。王子は、
 「人間でもなければまぼろしでもありません。君みたいなこの世界の子供です。
また僕はあるスルタンの息子でもあります。君を夢で見て、君を見つけるためにここにやってきた のです」
 と言いました。娘は、
 「私もあなたを夢で見ました。あなたをずっと待っていたのです」 と言いました。
そしてやっとお互いに抱き合い、話をしたり見つめあったりしながら朝を 迎えました。


 朝になると娘は、
 「私のお父さんはとても強情な人なのです。たくさん条件があって、それを全部乗り越え なければ、あなたを私と結婚させてくれないでしょう」
 と言い、泣き始めました。王子は、
「君は心配しないで。アッラーがお許しくださるならば、私は彼の出す全ての課題を乗り 切って見せます」
 といって娘を慰めました。
そしてすぐに娘の父親のところに行き、アッラーの名のもとに、 娘をくれるようにお願いしました。
父親は、
「それにはいくつか条件があるぞ」
と言いました。王子は、
「条件がなんであろうと受け入れます」
 と言うと、娘の父親は、
 「そうだな、ではまずどこそこにいるという巨人の王の庭にある泣くザクロと笑うマルメ ロを取ってくるのだ」
 と言いました。

 王子はすぐにナイチンゲールの呪文を唱え、ナイチンゲールになり、巨人の王の国へと 飛んで行きました。そしてそこで巨人の祈りの言葉を唱えて、巨人へと姿を変えました。
庭から泣くザクロと笑うマイメロをもぎ取り、娘の父親へと持っていきました…
すると父親は、
「今回はとりあえず合格だ。しかし、この次はどうかな。先ほどと同じ巨人の王の宮殿の 中に、ある鏡がある。人間がその鏡を見るとその中に先祖全員の姿が見えるらしい。それ を私に持ってくるのだ」
と言いました。
 「いいでしょう、しかし私の外見にそっくりな青年を 40 人私のお供に下さい」
と言いました。 この 40 人のお連れとともに巨人の王の国の国境までたどり着きました。
王子は彼らに、
「君たちはここで待っていてくれ。僕はひとりで言って鏡を持ってくるよ」 と言いました。

 ナイチンゲールの呪文を唱え、巨人の王の宮殿に飛んでいきました。
そこ で蟻の祈りを唱え、蟻になり、宮殿の中に入りました。
鏡の前では巨人たちが見張りをしていました。
目が開いていれば寝ていて、閉じていれば起きているだといいます。
王子も このことを知っていました。見ると、巨人たちの目は開いていました。
 「よし、寝ているな」 と言い、そうっと鏡を取りました。鏡を懐に入れて、宮殿から出ました。
もう一度ナイチ ンゲールの呪文を唱え、40 人のお供の下に戻りました。

「用事は済んだ。さあ戻ろう」 と言いました。そして娘の父親のもとへと戻り始めました。
しかし、途中で目の前に海が 広がりました。
連れの者たちは、 「ここでちょっと体を洗ってから行きましょう」 と言いました。
王子は、鏡を無くすといけないから、と体を洗いたがりませんでした。
連 れの者たちは、王子が怖がっているとからかうと、王子は服を脱いで水に入り、
体を洗い始めました。
すると、人魚が彼に恋をし、彼を連れ去るかように海の中に消えていきまし た。
40 人の連れの者たちは、体を洗い終え、水から出ました。
しかし、待っても待てって も王子は戻ってきません。
「きっとおぼれたのだろう」と言い、その恐怖から一人残らず どこかへ逃げていきました。
その中の一人が王子の服のポケットから巨人の鏡を取りました…
そもそも彼らはみんな 王子に何から何までそっくりだったのですから、娘の父親の元へ行き、
 「さあ、あなた様がほしがっていたものを持ってまいりました」
と言うと、父親は彼をすっかり王子だと思い込みました。それほどにそっくりだったので す。
そして彼を自分の娘と結婚させました。

  結婚式の晩、部屋に戻ると娘は、
 「王子様、鳥かごに入って少し鳴いてくださらない?そのあとに寝ましょう」
 と言いました。男はびっくりしました。
 「そんなことがありえるのかい?」 と言いました。すると娘は、
 「この人は私の婚約者じゃないわ!」 と悲鳴をあげました。
男を取り捕まえ、尋問しました。王子がどうなったのかを問い詰め ました。
男は起こったことをすべて話しました。

 娘は 40 個の黄金でできた玉を作らせ、海岸まで持っていきました。
「人魚さん」と呼 びかけ、言いました。
 「私に王子様の指を見せて。黄金の玉を一つあげます」
 人魚は指を見せました。
「人魚さん、あなたにもう一つ黄金の玉をあげます。王子様の両腕を見せて…」
 と言いました。人魚は両腕を見せました。
 「人魚さん。あなたにもう一つ黄金でできた玉をあげます。王子様の頭を私に見せて」
人 魚は王子の頭を見せました。
そうして、40 個目の黄金の玉の時に、娘は、
 「あなたにもう一つ黄金の玉をあげます。王子様をあなたの手に乗せて見せてください」
 といいました。人魚は水面に王子を出して見せました。
すると、王子はナイチンゲールの 祈りの言葉を唱え、ナイチンゲールになりました。人魚の手のひらから飛び、恋人のもと へと戻りました…。

 40 日、40 の晩もの間、結婚式がつづけられ、ついに望みが叶えられたのです。

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